8月10日、11日に開催された、
- PEAK Performance Seminar
- PEAK Summer Camp
治療院の夏期休業を活用して、これらのイベントへ参加をしてきました。
イベントを主催してくれたのは、このブログでお馴染みとなりつつある、「PEAK Support 川端公人さん」です。
川端さんから直接案内をいただき、スキルアップの良い機会だと思い参加を決心しました。
今回の目的は大きく分けて3つ、
- セミナーを通じてウォーミングアップの質を上げる
- セミナーの内容を活かして合宿で追い込む
- スプリンターの悩みや活動事情を知る
そのために私が取った行動は、セミナー参加+合宿参加+救護スペースの設置、3足の草鞋作戦です。
ハードスケジュールが想定されましたが、それでも3つを成し遂げたいと思い、事前準備から力を入れていました。
体調管理を筆頭に、治療院のチラシ作成、合宿で走り込むためのコンディションアップ、不測の事態に備えた対応準備など、やるべき事は盛りだくさんだった印象です。
何度も帯同の準備をしていますが、この準備段階はワクワクと緊張感があり、徐々に楽しみを感じています。
迎えた当日、朝一番に会場に乗り込み、早速救護スペースの準備を始めます。
会議室の片隅にベッドがある、異様な光景です。
まずはセミナーから始まります。
今回のテーマは「パフォーマンスアップのためのウォーミングアップ」
私がこの1年模索を続けている内容であり、パフォーマンスを大きく左右する要素だと思っている事です。
座学から始まり、
- W-UPの概要/スプリントにおける重要性
- 正しいW-UP手順
- 基礎のW-UP/応用のW-UP
- 試合当日のパフォーマンスアップ
一言でウォーミングアップと言っても、様々な要素が組み合わさっています。
実技で行う内容について触れながら、パフォーマンスアップに繋がる様に説明していただきました。
そして実技へ・・・
座学で説明があった手順の通りに、筋肉や関節の動きを起こすところから始まり、
全身の準備ができてからスプリントの動きに繋げます。
私としては、半分近くが今までに受けたレッスンの内容と同じでした。
つまり、復習しながら実技ができたため、より確実に必要なスキルを身に付けることができました。
(完璧に習得するまでは時間がかかりますが・・・)
いつも思っていたことですが、ウォーミングアップがしっかりできていれば、走る本数が少なくても出力を高めることができます。
セミナー中に走った本数は数本だけでしたが、アップが十分できているお陰で、いつもと変わらない出力を出せている感覚が掴めました。
あっという間に午前中のセミナーが終わり、休憩時間がやってきました。
つまり、私の出番であるケアの時間でもあります。
急いで午後に向けた栄養補給を行い、救護スペースで待機します。
午前中は動く量も少なく、ケガのリスクは少ない状況でした。
足を運んでくれた多くの選手は、ケガを抱えていたり、症状の改善が中々見込めない選手です。
ここで感じたのは、自分のコンディションを知らない選手や、正しいケアを知らない選手が多いことです。
そして、私の様に陸上競技を得意とする治療家がいることも、同様に知られていないと思いました。
これらを把握できたことは、2日目の合宿や今後の活動にとって大きな収穫だったと思います。
少しの休憩を挟んで合宿が始まります。
午前中のセミナーを復習しながら、質を高くするためのトレーニングです。
見本を見せていただきながら解説を聞き、実際に反復して動く。
これによりポイントを正しく掴み、最終的には、実際の走りに繋げていきます。
午後練習でも引き続きウォーミングアップを大切にして動いたため、動きが良かった印象です。
久しぶりにSDやセット走などに挑戦しましたが、思ったより動くことができました。
「ツラい練習でも仲間がいれば乗り越えられる」
集団で練習ができた事で、一人では絶対クリアできない練習でも、最後まで追い込むことができました。
2日目も朝から準備を始め、午前練習からスタートです。
1日目に筋肉へ刺激を入れた影響もあり、全身筋肉痛、珍しく内転筋が痛い状態で始まりました。
まずは、前日の復習を兼ねて階段での動きづくり。
そして本練習は坂でのSD、質より量を重視した練習。
勝負形式で競い合いながら本数をこなします。
本数を走る中でもポイントの意識は忘れずに、しっかり動きを出しながら走りました。
30mや50mなどの短い距離に関しては、瞬発力を活かした走りができていたようです。
100m11秒台の選手と競ってもある程度対応でき、思わぬ収穫となりました。
アップの途中から内転筋に痛みが出たため、午後練習を走ることを想定して本数を減らしました。
ケガを防ぐためには、時にはこのような工夫も必須です。
練習後には1日目と同じく、休憩兼ケアの時間です。
素早く栄養補給と痛みの処置を行い、救護スペースで待機します。
私を含めて、練習の疲れが出てきた様です。
午後練習の直前まで途切れること無く、多くの選手から相談を受けました。
ケガの処置や午後練習に向けてのリカバリーは勿論、
日頃のセルフケアについての相談など、幅広く対応した1時間でした。
少しの休憩を挟んで午後練習を迎えましたが、メンテナンス対応による疲労や体温上昇もあり、ほとんどアップができない状態でした。
その中でも2日間で学んだポイントを活かして、少しでも走れるように準備します。
最後の練習は20秒間走、時間内でどこまで走れるかに挑戦します。
ケガの心配もあったので1本だけでしたが、思ったより調子良く走れたので、合宿の〆としては上出来だったと思います。
他の選手は全部で3本走り、最後まで追い込みをかけていました。
早めに切り上げた私は、補強を入れたり、選手のリカバリーに回ります。
最後は全員で補強に挑戦して、2日間に渡る長い合宿が終わりました。
今回の2日間のセミナー合宿、3足の草鞋で動き回りましたが、結果としては大きな収穫がありました。
自身のスキルアップは勿論、スプリンターとの交流による新しい繋がり、スプリンターが抱える問題点の把握など、実際に現場に来なければ分からないことがたくさんでした。
特にスプリンターとの交流では、中学生からマスターズまで、幅広い年齢層の繋がりができた事が、セミナー合宿に参加した中で最も大きな収穫だったと思います。
それぞれが抱える問題点や今後の目標を知る中で、もっと私にできることは無いのか?考える良いキッカケにもなりました。
このような機会だけで無く、私が主導となって動ける機会を考えて見たいと思います。
大事なのは、同じ志を持ったスプリンターが切磋琢磨できる環境作りかもしれません。
この2日間だけでなく、日頃の治療院業務やトレーナー活動、私自身のトレーニングに活かせる事が多くあります。
そして、よりパワーアップしたスプリンター達と競い合いながら、スプリント業界を盛り上げられるように頑張りたいと思います。
主催の川端さん、参加したスプリンター、その他サポートメンバーに感謝を込めて、今後も治療家兼スプリンターとして活動をしていきます。
PEAK Support 川端公人さん
EVOL 短距離プレイングコーチ 山﨑拓武さん