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シンスプリント

シンスプリントとは、別名を脛骨過労性骨膜炎と言い、内スネの骨(脛骨)付いている骨膜の炎症です。
スネ内側には足関節底屈筋群が通過し、脛骨と筋肉の間には薄い骨膜があります。
何らかの原因によって筋肉が骨膜を牽引し、微細損傷(骨膜炎)をきたすことで痛みが発生します。

「初心者病」と呼ばれるシンスプリントは、判断を誤ると疲労骨折に繋がることがあります。
では、どのように復帰や再発防止をすればよいのでしょうか?

シンスプリントのメカニズム

①.ジャンプやランニング動作で足首の底背屈運動が起こる

②.内スネを通過する足関節底屈筋群に牽引ストレスがかかる

③.脛骨と筋肉の間にある骨膜が擦れて痛みが発生する

シンスプリントの原因とは?

シンスプリントが発生する原因は、内的要因と外的要因に分けられます。

内的要因

筋肉の問題

★足関節底屈筋

・下腿三頭筋(特にヒラメ筋)

・後脛骨筋

・長趾屈筋/長母趾屈筋

 

上記の筋が過伸張することで生じるのが、後方型シンスプリントです。

ジャンプやランニング時の衝撃吸収力の伝達重心移動時に上記の筋が牽引されます。

特に後脛骨筋とヒラメ筋は、荷重時に強制的に伸張性収縮を余儀なくされるため、骨膜のスレが起こりやすくなります。

それ以外にも、下記に示す扁平足や回内足(プロネーション)が牽引を助長します。

★足関節背屈筋

・前脛骨筋

 

前脛骨筋が過収縮することで生じるのが、前方型シンスプリントです。

ランニング動作の沈み込みなどで、前脛骨筋の収縮が繰り返されることが要因となります。

一般にシンスプリントは、後方型での発生が多いとされています。

下肢の筋肉以外にも、大腿部の筋肉や股関節の筋肉も関係してきます。

大腿四頭筋や腸腰筋など、骨盤や膝の動きに関係する筋肉の異常も、シンスプリントの原因となります。

アライメント不良

人の体は真っ直ぐな状態であれば、本来のパフォーマンスを発揮しやすく、故障のリスクも少なくなります。

下肢のアライメント異常は、スネ周辺の筋肉に負担がかかりやすくなります。

もっと言うと、大腿部や股関節からのアライメント異常も筋肉の負担になります。

アライメント異常は、衝撃吸収機能の低下骨膜の牽引起きやすい状態になります。

結果として、シンスプリントを引き起こす原因として十分に考えられます。

回内足
(プロネーション)
扁平足
O脚
トゥーアウト

また、止まった状態のアライメントに異常が無くても、動いている状態で異常が見つかる場合もあります。

そのため、両方から原因を検査していくことが大切になります。

例:ランニングフォーム・ジャンプの着地姿勢など

膝が正面を向かない理由

原因①.股関節周辺の筋肉が張っている

股関節の柔軟性が失われることで、

膝が内側に入る(ニーイン)傾向があります。

股関節の中でも特に、膝の外旋筋の疲労によって引き起こされます。

原因②.膝周辺の筋力と運動量のバランスが悪い

この場合、足底部の外側に体重がかかりやすい傾向があります。

膝に関係する筋肉はとても多く、特に、足底筋下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)の疲労によって引き起こされます。

原因③.膝裏(膝裏)が壁から離れている

壁に踵を付けて立った際、膝裏(膝窩)が離れていると、膝が曲がりやすい傾向にあります。

ニーインの原因となったり、体の軸が取りにくい状態になるため、アライメントの確認同様に重要なポイントとなります。

 

関係する主な筋肉は、腸腰筋大腿四頭筋が挙げられます。

運動量や内容の変化

運動量の増加や、練習内容の変更が原因として挙げられます。

よくある要因は、

・新しいチームでポジションが変わった

新しい種目・競技に挑戦し始めた

シーズンイン冬季練習で練習量が増えた

などです。

 

練習のダメージが足に直接加わるのではなく、間違った動き痛みを誘発する動き繰り返す事に問題があります。

つまり、練習量を調節するだけでは、本当にシンスプリントの原因を取り除いたことにはなりません。

体の状態を整えている期間に、それに見合った練習量を考察・実践することが大切です。

外的要因

練習環境

例えば、土のグラウンドとアスファルトではどちらが足の負担が大きいと思いますか?

もちろん、アスファルトのほうが練習の負担は大きくなります。

それ以外にも、固いグラウンド不整地な路面は足の負担を大きくします。

練習環境一つで、足の疲労感や負傷のリスクが大きく変わってきます。

結果として、痛みを誘発や、悪化させることに繋がります。

シューズの問題

すり減って傾いたシューズ

同じシューズを履いていると、アウトソールのすり減りなどでクッション性の低下や、踵のアンバランス感が出てきます。

それにより、本来できている正常な動きに影響を及ぼし、足の負担が大きくなります。

また、根本として自分の足に合わないシューズを履くことも痛みの原因となります。

サイズ感だけで無く、踵のフィット感などが合っているのかを確認することも大切です。

どれだけストレッチやセルフケアができていても、機能を果たせていないシューズで練習していては、シンスプリントに繋がってしまいます。

シンスプリントの好発

シンスプリントの好発スポーツは、陸上競技やバスケットボールなどの「走る」「跳ぶ」競技です。

走る・跳ぶといったスポーツ中の動きは、骨膜が擦れるのを助長します。

スポーツで同じ動作を繰り返すことで何度も骨膜が擦れ、結果としてシンスプリントとなります。

 

それ以外の要因に、「初心者」「シーズンイン」などの時期が関係してきます。

特に、中学や高校からスポーツを始めた学生に発症することが多いです。

身体ができていない初心者が、練習量が増加するシーズン初期である春に部活に入部する。

その状況で先輩と同じメニューをこなそうとすると、相対的にオーバーユースになります。

「初心者病」と呼ばれるのには、このような理由があります。

シンスプリントの症状

脛骨内側(主に下1/3内くるぶしの上12〜20cm)の圧痛運動時痛腫脹が主症状です。

場所によって痛みが出る動作、症状の程度が異なります。

筋肉に近い部位(青色)

 →蹴り出し動作で痛む 比較的治りが早い

に近い部位(緑色)

 →踏み出す動作で痛む 重症で治りが遅い

足首底屈に抵抗を加えると、痛みが増強するのが特徴です。

シンスプリントの分類

シンスプリントの痛みの程度は、4段階に分類できます。

Stage1

痛みはあるがウォーミングアップにより消失する
Stage2

ウォーミングアップによって痛みは消失するが、運動終了間近に痛む

Stage3 日常生活に支障は無いがスポーツ中に常に痛む
Stage4 局所の痛みが常にあり日常生活に支障が出ている

 

シンスプリントと疲労骨折の違い

シンスプリントと脛骨疲労骨折では、痛みがある場所が似ています。

シンスプリントの40%は両側に発生し、痛みがある範囲が約10cmです。

一方、疲労骨折は片側に発生することが多く、範囲が5cm以下とピンポイントで痛みが発生します。

疲労骨折の分類

疾走型走る競技に多い

跳躍型ジャンプ競技に多い

後内側型:様々なスポーツで発生 最も多い

 

シンスプリントと位置が似ているのは後内側型です。

判断するにはレントゲンが有効ですが、初期段階ではシンスプリント・疲労骨折ともに写りません。

レントゲンに写るということは、痛みが悪化して骨にまで異常があることを意味しています。

 

MRI検査によって白く肥厚した部分が写り、疲労骨折の場合、シンスプリントより肥厚の範囲が大きくなります。

シンスプリントのリハビリとは?

軽症かつ初期の安静ができていれば、短期間で復帰できることが多いようです。

痛みが完全に消失していなくても、リハビリと並行して痛みを抑えることも可能なこともあります。

リハビリのコツは、「痛みがない範囲」「できるトレーニング」をしていくことです。

  • 1
    適切な休養

最初にできることは、「運動量の見直し」「患部の安静」です。

Stage1・2では、運動量を減らしつつリハビリができることがあります。

Stage3・4では痛みが強いため、運動を中止し治療に専念するのが望ましいです。

痛みや腫れがあるうちは、患部の安静アイシングは必須です。

 

シンスプリントの痛みは、運動時のみ発生することが多いため、判断に迷うことがあります。

早期復帰をするためには、一回練習を止めて安静を取るのも大切です。

急性期にできるリハビリ

患部の安静

痛みがあるときは、ランニング動作やジャンプなどは避けましょう。

患部のアイシング

アイシングは、患部のみを冷やすアイスマッサージが望ましいと言えます。

シンスプリントの患部は、氷嚢などで冷やすと筋肉まで冷えることが考えられます。

ヒラメ筋や後脛骨筋そのものを冷やしてしまうと、筋肉が冷えて固まるため回復を遅らせる可能性があります。

アイシングのポイントは、患部をピンポイントで冷やすことです。

荷重運動以外のトレーニング

動かせる範囲でトレーニングを行っておくと、後のリハビリで有利になります。

足を使うトレーニングでは、水中で負荷を減らしたウォーキングなどがオススメです。

それ以外にも、上半身のトレーニング等、足への荷重を避けたトレーニングを行っていきましょう。

痛みがある場合は中止しましょう。

再発防止に重要なポイント

体の状態を整えていくことはもちろん大切ですが、それ以外にも見直しが必要なポイントがあります。

練習内容の見直し

シンスプリントを繰り返す理由に、練習内容が合っていないことが挙げられます。

トレーニング強度が過剰、時間が長い、頻度が多すぎるなど、要因は様々です。

シンスプリントを起こしたときの練習内容を照らし合わせて、状況に応じた練習を取り入れることが、再発防止に繋がります。

練習環境の見直し

例えばランニングをしている場合、アスファルトとグラウンドではグラウンドの方が体の負担は少なくなります。

練習内容の見直し同様、シンスプリントを起こしたときの練習場所は避けるようにしましょう。

踵が減った
シューズ

どうしても練習環境が変えられない場合は、シューズのクッション性能などを考慮して練習を再開しましょう。

例:すり減ったシューズの使用を避ける

  • 2
    柔軟性改善

ポイントは、「足関節に作用する筋肉」「股関節の筋肉」です。

シンスプリントに関係する筋肉は多く、それぞれ別の作用があります。

例えば、前方型シンスプリントと診断されたとしても、足関節底屈筋群のストレッチは重要です。

詳しく話すと、筋肉のバランスを整える事が再発防止には大切になります。

下肢のアライメントを整えやすくするためにも、バランス良くストレッチを取り入れていきましょう。

 

また、足の筋肉と同じように、股関節臀部周辺のストレッチを取り入れることも大切です。

足を正しく動かすには、大元である股関節や腰の動きを正しくすることが必要です。

根本を解決するためには、足だけで無く全身を整えること必要になります。

下腿のストレッチ

股関節・臀部のストレッチ

アライメント修正のコンディショニング

カラダの動きを良くするコンディショニング

コンディショニングとは大きく分けて2つあります。

①.リセットコンディショニング

筋肉の調整=筋肉の弾力を取り戻す

②.アクティブコンディショニング

筋肉の再教育=筋肉が動くようにする

上記の2つに分けて行い、筋肉の調整と再教育で「Good Condition」を実現するメソッドです。

膝靱帯損傷の回復から競技パフォーマンスの向上まで、どの場面でも活用できるのがセルフコンディショニングです。

膝の向きを整える

リセットコンディショニング

股関節クルクル
股関節トントン
中殿筋
大腿筋膜張筋
リセット
腸脛靱帯リセット

アクティブコンディショニング

アブダクション
ショートレバー
アブダクション
ロングレバー
アダクション

重心を安定させる

リセットコンディショニング

踵揺すり
足首クルクル
ふくらはぎリセット

  • 3
    非機能的トレーニング

ある程度痛みが落ち着き、軽いjogができるレベルになったら、少しずつ足に負荷をかけていきます。

シンスプリントの痛みを繰り返す理由の一つに、この時期のリハビリが大きく関わっています。

ウォークやjogで動きを作りながら、筋力強化バランスの安定を目的にトレーニングをしていきます。

ここでのポイントは「足首」「下腿三頭筋」です。

足首のチューブトレーニング

目的:下腿三頭筋・腓骨筋・後脛骨筋

背屈運動
底屈運動
外反運動
内反運動

DYJOCトレーニング

目的:足底内在筋

足ジャンケン
タオル
ギャザー
ビー玉つかみ

カーフレイズ

下腿三頭筋
後脛骨筋
長趾屈筋
腓骨筋

  • 4
    機能的トレーニング

足首や下腿が安定してきたら、足全体を使ってトレーニングをしていきます。

目的は、実践形式に近いパフォーマンスアップ再発防止です。

ここでの注意点は、痛みが無くなった状態で取り入れる事です。

ランジ

目的:大腿四頭筋・ハムストリングス・大殿筋

アジリティディスクによるスクワット

目的:全身のバランス強化

ランジ
アジリティディスク

シンスプリントの原因はシューズ!?

あまり知られていませんが、シューズが原因でシンスプリントを起こすケースがあります。

シンスプリントに繋がる要因

・正しい履き方を知らない

・サイズが大きいシューズを選んでいる

・裏がすり減っている

・足にシューズが合っていない

・目的に合っていない など・・・

 

原因は数多くありますが、シューズを調整することでシンスプリントは予防できると考えられます。

PLUSbody若葉治療院では、シューズを含めて身体と考えています。

ボディーメンテナンスとともに、シューズメンテナンスの大切さを広めていく活動をしています。

シューズ講習

※一度講習を受けていただくと、次回以降シューズの調整を無料で承ります。

初回講習(10〜15分) 施術料+1,000円(税込)

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